四字熟語

随鴉彩鳳 ずいあさいほう
自分より劣る人に嫁がされること。その不満。(1級)

 

吹影鏤塵 すいえいろうじん
無駄な努力。やりがいのないことのたとえ。影を吹き飛ばそうとしたり、塵を刻み目をいれようとすることから。(1級)

 

水温躍層 すいおんやくそう
水温が急激に変化する層(水. 深帯)のこと(サーモクライン)。垂直方向の水温傾度の大きい層状の部分。

 

不通水火 すいかをつうぜず
日常生活に必要不可欠の飲み水や薪などを融通し合おうとしない。近所づき合いをせぬこと。

 

随感随筆 ずいかんずいひつ
思うまま感じるままに書き付けること。また、その文。随筆。

 

酔眼朦朧 すいがんもうろう
目の焦点が合わないほど酒に酔い、ぼんやりとしか辺りを見ることができない様子。(1級)

 

随機応変 ずいきおうへん
状況の変化に応じて対処する方法を適切にかえること。


随喜渇仰 ずいきかつごう
心から喜んで仏道に帰依し、深く仏を信仰すること。また、深く物事に打ち込み熱中すること。

 

随喜功徳 ずいきくどく
人の幸せや喜びを妬むのではなく、共に喜ぶことが功徳になるということ。

 

随宜所説 ずいぎしょせつ
相手の心や性質や能力に応じて、理解できるように説いた仏法のこと。

 

炊臼之夢 すいきゅうのゆめ
妻に先立たれるたとえ。また、妻の死を知らせる夢。

 

垂拱之化 すいきょうのか
天子の徳化によって自然と天下が平穏に治まること。(1級)

 

水鏡之人 すいきょうのひと
人の手本になるような、理解力や判断力に優れている賢い人のこと。または、事実のままに物事を観望できる公平な人のこと。 水鏡のように清廉な人物。

 

水魚之交 すいぎょのまじわり
とても仲がよく、離れがたい交際や友情のこと。その関係を魚と水にたとえている。 三国時代、蜀の劉備が仲の良かった孔明を軍師に迎えたときに、古参の武将は不満をもらしたが、魚に水が必要なように私には孔明が必要だと言った故事から。

 

炊金饌玉 すいきんせんぎょく
たいへんなごちそうの意。黄金を炊いて食物とし、玉を取りそろえて膳ぜんに並べる意から。美食を褒めたたえるたとえ。また、他人のもてなしを謝する言葉。(1級)

 

水月鏡花 すいげつきょうか
水に映る月と鏡に映る花。目で見ることは出来るが手に取ることが出来ない、はかない幻のたとえ。または、詩文などの作品から、感じ取ることができるが言葉では表すことができない深い味わいのこと。

 

水光接天 すいこうせってん
月光が川面に映って輝き、その水面がはるかかなたで天に接していること。雄大な夜景のさま。

 

随侯之珠 ずいこうのたま
貴重な宝玉やこの世で並ぶものがないほどの至宝のこと。随侯が傷ついた大蛇を助けたお礼に伝説の宝珠を貰ったとされる故事から。

 

水紫山明 すいしさんめい
澄み渡った自然の景観が美しいこと。山は日光で紫色にかすみ、川はきれいに澄んでいるという意味から。山紫水明に同じ。

 

随珠和璧 ずいしゅかへき
隋侯の珠と和氏の璧。この世にまたとない貴重な宝物。最も価値のあるもののたとえ。(1級)

 

随珠弾雀 ずいじゅだんじゃく
使い方や使うものが適切ではないこと。または、利益が少なく損失が多いこと。

 

随処為主 ずいしょいしゅ
常に主体性を持つこと。人は環境や境遇に左右されて行動しやすいものであるが、どのような場合にも自分の意志と判断で行動しようという主体性を持って生きることが真の生き方であるということ。「随処作主 ずいしょさしゅ」に同じ。

 

穂状花序 すいじょうかじょ
無限花序の一。伸長した花軸に柄のない花が穂状につくもの。麦・イノコズチ・オオバコなどにみられる。

 

翠色冷光 すいしょくれいこう
冷たく感じるような青い光のこと。また、月の光りを表現したもの。

 

随処作主 ずいしょさしゅ
環境や境遇に左右されずに、自分の意志と判断で行動しようとする姿勢を持って生きること。随処為主。

 

綏綏灑灑 すいすいさいさい
水の流れ落ちるさま。さらさら。たらたら。

 

水随方円 すいずいほうえん
水は方円の器に随う。民の善悪は政治を行うものによって感化されるということ。または、人は環境や人間関係次第で、善悪のどちらにも感化されるということ。

 

水清無魚 すいせいむぎょ
水清くして魚住まず。心が清く高潔であっても、程度が過ぎると人に親しまれないということ。

 

酔生夢死 すいせいむし
何かを成し遂げることもなく、ぼんやりと一生を過ごすこと。酒に酔っているかのようにぼんやりと生きて、夢を見ているかのように死んでいくという意味から。ぼうし、とも読む。

 

垂涎三尺 すいぜんさんじゃく
あるものをひどくほしがるたとえ。(1級)
 

水村山郭 すいそんさんかく
水辺の村と山里という意味。元は中国の江南地方ののどかな農村を表現した言葉。

 

翠帳紅閨 すいちょうこうけい
高貴な女性の寝室のこと。(1級)

 

垂髫戴白 すいちょうたいはく
子供と老人。髪をお下げにした童子と白髪の年寄り。(1級)

 

垂直思考 すいちょくしこう
既成の概念の中だけで、考えをめぐらすこと。水平思考の対照語として。

 

推陳出新 すいちんしゅっしん
古いものを処分して、新しいものを生み出すこと。または、古いものを取り入れて、新しいものをつくること。

 

水滴石穿 すいてきせきせん
絶え間ない努力は事を成就する。 微力でも根気よく続けてやれば、遂には成功することのたとえ。 水一滴が滴り落ちる力は弱く微々たるものだが、 長い時間を経ると、石に穴をあけるほど強い力となることから。

 

水天一碧 すいてんいっぺき
水と空とが一続きになって、一様に青々としていること。

 

垂天之雲 すいてんのくも
空いっぱいに垂れ下がる雲。大きいことの形容。

 

水天髣髴 すいてんほうふつ
はるかな海上の水と空とが接していて、どこまでが水でどこまでが空かはっきり見分けられないさま。彷彿とも書く。(1級)

 

水到渠成 すいとうきょせい
水至りて渠成る。学問を身につけると、それに伴って徳も自然に備わるということ。または、物事は手を加えなくても、時がたてば自然と望んだとおりになるということ。水が流れると、土が削られていって、水の流れだけで溝が出来上がるという意味から。

 

垂頭喪気 すいとうそうき
元気をなくしてしょげかえり、がっかりすること。2010年代の流行語で言う失意体前屈orz。

 

垂堂之戒 すいどうのいましめ
将来のある子は危険な所に近寄ってはならないという戒め。

 

錐刀之末 すいとうのすえ
わずかな利益。

 

水乳交融 すいにゅうこうゆう
水と乳が互いにまざり合い融け合うことから、すっかり融合すること。

 

随波逐流 ずいはちくりゅう
なんら自分の主張・考えもなく、ただ世の大勢に従うこと。波にしたがい流れを追いかけるという意から。

 

彗氾画塗 すいはんがと
ほうきで水溜りを掃き、刀で泥に線を引く意から、何の問題もなく簡単にできることのたとえ。(1級)

 

水平思考 すいへいしこう
ある問題に対し、今まで行われてきた理論や枠にとらわれずに、次々と視点を変えながら、全く異なった角度から新しいアイデアを生もうとする考え方。エドワード・デ・ボノが1967年頃に提唱した発想法。

 

酔歩蹣跚 すいほまんさん
酒に酔ってふらふら歩くさま。ばんさん、とも読む。(1級)

 

推本溯源 すいほんそげん
物事の根源を究めもとめること。根源を推察して、根源にさかのぼるという意味から。さくげん、とも読む。遡源とも書く。(1級)


水密隔壁 すいみつかくへき
船体の内部をいくつかの区画に分ける仕切りの壁。浸水などを一部の区画で食い止めるため、十分な強度と水密性をもつ。

 

垂名竹帛 すいめいちくはく
名を竹帛に垂る。名声を歴史として後世に残すこと。竹帛は文字の書かれた竹の札と綿布のことで、歴史書や書物。(1級)

 

吹毛求疵 すいもうきゅうし
毛を吹いて疵を求む。やたらと人のあら捜しをすること。(1級)

 

吹毛之剣 すいもうのけん
吹きつけた小さな毛をも切る剣の意から、非常によく切れる剣。

 

水落石出 すいらくせきしゅつ
水落ちて石出づ。物事の隠れていた実体がはっきりとわかるようになること。川の水面の高さが低くなると、普段は見えない川底の石が現れることから。

 

水陸並進 すいりくへいしん
水軍と陸軍を同時にならべて前進させること。

 

随類応同 ずいるいおうどう
相手の能力や性質に応じて、それ相応に指導すること。元は仏教語で、相手の素質や能力に合わせて、菩薩が理解できるように仏の教えを説くこと。

 

垂簾之政 すいれんのまつりごと
幼少の天子に代わって太后・皇太后が政治をとること。

 

衰老病死 すいろうびょうし
年老いて体力が衰えることと、病気で死ぬこと。

 

水路之勝 すいろのしょう
舟路のけしきのよいこと。

 

鄒衍降霜 すうえんこうそう
戦国時代の思想家「鄒衍」が、無実の罪で投獄された時、そのいわれなきことを天に訴え、天はこれに応えて真夏に霜を降らせたという故事。(1級)

 

趨炎附熱 すうえんふねつ
時の権力者につき従い、こびへつらうこと。付熱とも書く。

 

枢機之位 すうきのくらい
天子の近くに仕えて重要なことに参与する地位。枢要な地位。

 

鄒魯遺風 すうろいふう
儒教、儒学のこと。「鄒」は孟子の、「魯」は孔子の生まれた場所。(1級)

 

頭寒足熱 ずかんそくねつ
頭部を冷たく冷やし、足部を暖かくすること。また、その状態。

 

杜撰脱漏 ずさんだつろう
物事のやり方が粗雑で、誤りや手抜かりが多いこと。北宋の杜黙という詩人の作品が、当時の詩の約束事を守っていないものが多かったという故事から、間違いが多く、規則に合っていないことを杜撰という。

 

寸指測淵 すんしそくえん
一寸の指で淵の深さを測る。不可能で愚かな行為。

 

寸進尺退 すんしんしゃくたい
わずかに進んで大きく退くこと。得るものは少なく、失うものが多いことのたとえ。
 
寸善尺魔 すんぜんしゃくま
この世の中には、よいことが少なく悪いことばかりが多いたとえ。また、よいことにはとかく妨げが多いこと。

 

寸草春暉 すんそうしゅんき
父母の恩は大きくその万分の一も報いることが難しいことのたとえ。短い草がどれだけ孝行しても、春の日の光によって育てられた恩に報いることは出来ないという意味から。(1級)

 

寸鉄殺人 すんてつさつじん
寸鉄人を殺す。ごく短い言葉で、相手の急所をつくこと。また、それによって相手を心服させること。

 

寸田尺宅 すんでんしゃくたく
ほんのわずかな財産のたとえ。四方が一寸の田と四方が一尺の家という意味から。

 

寸馬豆人 すんばとうじん
遠くに小さく見える人馬。特に、画中の遠景の人馬をいう。

 

寸歩難行 すんぽなんこう
わずかな距離も移動することが出来ないこと。苦しい立場に置かれて、容易に身動きが取れないこと。

 

寸歩不離 すんぽふり
距離をおかず、すぐそばにいること。また、非常に密接な関係にあること。夫婦仲むつまじく、一歩も離れないこと。