四字熟語

弊衣破帽 へいいはぼう
破れてぼろぼろの衣服や帽子。身なりに気を使わず、粗野でむさくるしいこと。特に、旧制高校の学生が好んで身につけた蛮カラな服装。敝衣とも。頻出語。

 

敝衣蓬髪 へいいほうはつ
破れてぼろぼろの衣服に、汚く乱れた頭髪。汚い格好。なりふりに構わないこと。敝は弊とも書く。(1級)

 

平易明快 へいいめいかい
たやすく理解でき、筋道が明らかなこと。

 

米塩博弁 べいえんはくべん
議論が詳細かつ多方面にわたって交わされること。また、その議論。また、些末 さまつ なことをくだくだと話すこと。

 

平穏無事 へいおんぶじ
変わったこともなく穏やかなさま。

 

兵革之事 へいかくのこと
戦争。

 

兵革之士 へいかくのし
戦士。兵卒。

 

並駕斉駆 へいがせいく
実力・能力・地位などに差がないこと。数頭の馬がくつわを並べて、一台の車を引っ張り疾走する意から。

 

兵戈槍攘 へいかそうじょう
激しい戦いの形容。武器が乱れ動く意。(1級)

 

平気虚心 へいききょしん
平静で、心にわだかまりをもたないこと。また、その心。気を平らかにして、心を虚しくする意。

 

兵貴神速 へいきしんそく
兵は神速を貴ぶ。戦争では一瞬の遅速で運命が決まる。用兵を動かすのは敏速果敢でなければいけない。

 

兵強馬壮 へいきょうばそう
兵が強く軍馬の元気がよいということ。

 

並駆斉駕 へいくせいが
能力や実力、地位などに差がないこと。一台の馬車を数頭の馬で引っ張り疾駆することで、ともに肩を並べて進み、力に差が無いことのたとえ。

 

閉月羞花 へいげつしゅうか
美人の容姿のすぐれてうるわしいこと。あまりの美しさに花を恥じらわせ、月も恥じらい隠れる意から。

 

平原督郵 へいげんとくゆう
悪酒の異名。晉の桓温の下役のものが、よい酒を青州従事、悪い酒を平原督郵といった故事に基づく。青州には斉郡があり、平原には鬲県があったので、斉を臍(へそ)、鬲を膈(胸のあたり)に音を通わせ、よい酒はへそのあたりまで通り、悪い酒は胸のあたりにつかえるの意味から用いた隠語。

 

平衡感覚 へいこうかんかく
空間における身体の位置や運動の変化を感知する感覚。内耳の前庭器官および半規管がこれをつかさどる。転じて、物事を一方にかたよらず判断し処理する能力。

 

閉口頓首 へいこうとんしゅ
ほとほと困り果ててしまう様子。

 

兵荒馬乱 へいこうばらん
兵荒れ馬乱る。戦乱のせいで、世の中がひどく荒廃している様子。

 

閉戸先生 へいこせんせい
年中、戸を閉め切って読書にふける人。学問に没頭する人物。

 

平沙万里 へいさばんり
広く大きな砂漠のこと。砂原が限りなく広がるさま。

 

平沙落雁 へいさらくがん
秋の雁が鍵になって干潟に舞い降りてくる風景。中国の山水画の伝統的画材である瀟湘八景の中の一つ。琴曲の名前などにも用いられている言葉。

 

兵車蹂蹴 へいしゃじゅうりん
軍隊の車が踏みにじり蹴立てること。また、その被害を受けること。

 

兵車之会 へいしゃのかい
武力を用いて開かれる諸侯の会合のこと。

 

并州之情 へいしゅうのじょう
第二の故郷ともいえる所を懐かしむこと。唐の賈島が長く并州に住み、去るとき、并州を故郷だといって別れを惜しんだ故事。

 

秉燭夜遊 へいしょくやゆう
人生は短いので、夜遅くまで遊んで楽しもうという意味。(1級)

 

平身低頭 へいしんていとう
ひたすら恐縮すること。また、ひたすらあやまる形容。からだをかがめ頭を低く下げて、恐れ入る意から。

 

萍水相逢 へいすいそうほう
根のない浮き草と流れつづける水とが出会う。旅に出ている者どうしが偶然知り合いになることのたとえ。(1級)

 

弊絶風清 へいぜつふうせい
悪事・悪習が絶えて風習が改まってよくなる。政治の行き届いた状態をたとえていう。

 

米泉之精 べいせんのせい
酒のこと。 米を発酵・熟成させる手法が酒の主な造り方であることから。

 

弊帚千金 へいそうせんきん
自分の短所が分からないたとえ。また、自分のものならどんなにつまらないものでも、宝物のように思えるたとえ。自分のものだけをよいと思うたとえ。(1級)

 

平談俗語 へいだんぞくご
日常の会話にふつうに現われるような、ふつうの言葉。

 

平談俗話 へいだんぞくわ
日常の会話にふつうに現われるような、ふつうの言葉。

 

平旦之気 へいたんのき
夜明けの清明な気持。明け方のすがすがしい精神。

 

平地風波 へいちのふうは
穏やかな所に、しいて波風を起こす。わざと争いを起こすたとえ。

 

瓶墜簪折 へいついしんせつ
男女が離れて二度と会うことができないことのたとえ。 (1級)

 

兵者凶器 へいはきょうき
武器は、しょせん人を殺す凶器であり、戦争は最後の手段であるということ。(1級)

 

兵馬倥偬 へいばこうそう(1級)
戦乱であわただしいさま。

 

平伏叩頭 へいふくこうとう
土下座したり、地面に頭をつけたりすること。相手に対してひどくうやうやしい態度をとることのたとえ。

 

平伏膝行 へいふくしっこう
神仏や貴人の前での座礼作法のことで、恐縮しながらひれ伏して進み出る様子のこと。平伏し、膝を使って進退すること。

 

平平坦坦 へいへいたんたん
きわめて平らなこと。何の変化もないさま。

 

平平凡凡 へいへいぼんぼん

特にすぐれたところや変わったところがなく、ごくありふれているさま。


閉明塞聡 へいめいそくそう

目を閉じて耳を塞いで世間との接触をたつこと。または、現実から目を背けること。

 

平明之治 へいめいのち
公平で明らかな政治。

 

平和共存 へいわきょうぞん
多くの人々が協力して、穏やかにすごすこと。

 

平和克服 へいわこくふく
戦争が終わって再び平和な世の中になること。

 

碧血丹心 へきけつたんしん
このうえない真心の意。また、このうえない忠誠心のこと。

 

碧波浩蕩 へきはこうとう
青々とした海水を広々とたたえているありさま。

 

碧落一洗 へきらくいっせん
雨が降ったあとに、空がきれいに晴れ渡ること。

 

汨羅之鬼 べきらのき(おに)
楚の屈原が汨羅に身を投じて死んだ故事から、屈原の霊。転じて、水中で溺れて死んだ人のこと。(1級)

 

壁立千仞 へきりつせんじん
切り立ち高くそびえる崖。(1級)

 

霹靂一声 へきれきいっせい
急に雷鳴が轟き渡ること。または、前触れもなくいきなり大きな声で怒鳴ること。(1級)

 

霹靂閃電 へきれきせんでん
突然の激しい雷鳴や稲妻の意。転じて、大変すばやいことの例え。(1級)

 

別有天地 べつゆうてんち
俗世間のほかにある理想的な世界。 また、大自然の風景が素晴らしく別世界にいるようなこと。 「別天地」の語源。

 

卞和泣璧 べんかきゅうへき
優れた才能や、すばらしい業績が世間一般には認められず、嘆き悲しむこと。卞和が宝石の原石を楚の厲王に献上したが、石と思われて罰として左足を切られ、その後、武王に献上したが同じく罰として右足を切られた。 卞和は宝石の原石を石と言われて、うそつきと扱われたことを嘆き、三日三晩泣いたという故事から。(1級)

 

片簡零墨 へんかんれいぼく
書物の欠片やちょっとした書き物のこと。

 

偏狭頑固 へんきょうがんこ
心がかたよって狭く、かたくななこと。

 

変幻自在 へんげんじざい
現れたり消えたり変化したりが、自由自在であるさま。思いのままに変化するさま。また、変わり身が早いさまにも用いる。

 

変幻出没 へんげんしゅつぼつ
あちこちにまぼろしのようにたちまち現れ、たちまち消えること。

 

片言隻句 へんげんせきく・へんげんせっく・へんごんせっく
わずかな言葉。ほんのちょっとした言葉。ひとこと。頻出語。

 

片言隻語 へんげんせきご
ほんの一言、わずかな言葉。

 

片言隻辞 へんげんせきじ
わずかな言葉。ひと言、ふた言。

 

片言半句 へんげんはんく
わずかなことば。

 

弁才無礙 べんさいむげ
喋ることが非常にうまく、流れるように話すことが出来ること。(1級)

 

片詞隻句 へんしせきく
わずかな言葉。ひと言、ふた言。

 

駢四儷六 べんしれいろく
四字句と六字句の対句を用いる、古代中国の修辞的な文体のこと。

 

変身願望 へんしんがんぼう
自分ではない他のものに姿を変えたい願望。

 

鞭声粛粛 べんせいしゅくしゅく
相手に気づかれないように、静かに馬に鞭打つさま。頼山陽が川中島の戦いを詩った「鞭声粛粛よる河を渡る」が有名。

 

変態百出 へんたいひゃくしゅつ
次々に姿や形を変えていくこと。

 

偏袒扼腕 へんたんやくわん
激しく怒ったり悔しがったりして、感情を激しく高ぶらせること。

 

遍地開花 へんちかいか
色々なよい出来事が、様々な場所で次々に起こること。または、よい出来事が広がっていくこと。

 

辺地粟散 へんちぞくさん
あわつぶを散らしたような辺境の小国。

 

胼胝之労 へんちのろう
ひびやあかぎれが切れるほど非常に辛い苦労をすること。 (1級)

 

偏聴生姦 へんちょうしょうかん
論争をする場合に、一方の言い分だけを聞いて判断すると、災いが生まれるということ。

 

辺幅修飾 へんぷくしゅうしょく
体裁を繕うこと。また、うわべや外見を飾り見栄を張ること。布の縁をかがって、ほころびのないようにする意から。

 

鞭辟近裏 べんぺききんり
人からの励ましを受け、努力して学問や道理の奥深くを理解していくこと。または、身に切実なことだけを考えること。または、文章などがしっかりと考えられていて、深い意味が込められていること。(1級)

 

偏僻蔽固 へんぺきへいこ
道理に暗く、考えが偏っていて、考えや態度を変えないこと。

 

偏旁冠脚 へんぼうかんきゃく
漢字を構成する部分の名称。左にある部分が「偏へん」、右にある部分が「旁つくり」、上にある部分が「冠かんむり」、下にある部分が「脚あし」。このほかには「垂たれ」「構かまえ」「繞にょう」などの構成部分があるが、これらの総称としても用いる。(1級)

 

変法自強 へんぽうじきょう
法律や制度を新しくして国力を上げること。中国の清の時代に、光諸帝からの支持を得て、康有為や梁啓超などが日本の明治維新を手本に、立憲君主制を目指して行った政治改革運動。自彊とも。

 

駢拇枝指 へんぼしし
役に立たないもののたとえ。(1級)

 

片利共生 へんりきょうせい
方が利益を受けるが,他方は利益も害も受けないような共生。