四字熟語

吐握之労  とあくのろう
賢人を得ようと努力するさま。

 

東夷西戎 とういせいじゅう
東方と西方の異民族。昔、漢民族が異民族を卑しんで呼んだ語。

 

当意即妙 とういそくみょう
即座に、場に適 かな った機転を利かせること。気が利いていること。また、そのさま。頻出語。


蕩佚簡易 とういつかんい
のんびりとしていて自由なこと。また、細かいことにこだわらず寛大なこと。(1級)

 

桃園結義 とうえんけつぎ
「三国志演義」などの序盤に登場する劉備・関羽・張飛の3人が、宴会にて義兄弟(長兄・劉備、次兄・関羽、弟・張飛)となる誓いを結び、生死を共にする宣言を行ったという逸話のこと。
 
冬温夏清 とうおんかせい (せいは正しくは環境依存文字でン靑。)
冬は温かく夏はすずしいこと。また、親への孝行を尽くすこと。(1級)

 

凍解氷釈 とうかいひょうしゃく
疑問や問題が、氷が解けてなくなるように解決すること。冰釈とも書く。

 

灯火可親 とうかかしん
過ごしやすい秋の長い夜は、灯りの下で読書をするのにちょうどいいということ。 初秋の形容として使われる。

 

桃花癸水 とうかきすい
女性の月経のこと。(1級)

 

冬夏青青 とうかせいせい
 節操が堅く、常に変わらないことのたとえ。松やこのてがしわといった常緑樹は、色を変えることなく冬も夏も青々と茂っていることから。

 

投瓜得瓊 とうかとくけい
他人の厚誼に報いること。女性が愛情のしるしに贈り物をし、男性がそれに答えて物を返すという詩句から。とっけい、とも読む。

 

東家之丘 とうかのきゅう
すぐれた人物を見抜くことが出来ないこと。 人を見る目がないこと。または、すばらしい才能を持っているのに世間に知れ渡っていないこと。孔子の家の隣人が、孔子のことを聖人とは知らずに「東隣の丘さん」と呼んでいたという故事から。

 

堂下周屋 どうかのしゅうおく
廊下のこと。 建物の部屋と部屋をつなぐ通路のこと。

 

恫疑虚喝 どうぎきょかつ
心の中では怯えながら、相手をおどすこと。(1級)

 

同帰殊塗 どうきしゅと
行く道は違っていても、同じ所に帰着する意から。殊途とも。

 

東窺西望 とうきせいぼう
 あちこちを見回して、落ち着きのない様子。

 

同気相求 どうきそうきゅう
気の合う者同士は互いに求め合い、自然と集うようになること。

 

同軌同文 どうきどうぶん
天下を統一すること。また、天下が統一されていることの形容。

 

道揆法守 どうきほうしゅ
道理を基準に物事をはかり、自ら法を守ること。(1級)

 

童牛之牿 どうぎゅうのこく (そっは環境依存文字で牛偏に告。)
子牛に横木を掛けて暴れないようにする意。転じて年若く血気にはやる者を防ぎ止めるもののたとえ。また人の自由を奪うことのたとえ。

 

刀鋸鼎鑊 とうきょていかく (かくは環境依存文字で金偏に草冠と隻。)
昔の刑罰の道具。(1級)

 

刀鋸之余 とうきょのよ
刑罰に処されて余命を保つ身。宦官にもいう。

 

当機立断 とうきりつだん
機会をとらえて、素早く決断すること。

 

同衾共枕 どうきんきょうちん
男女が同じ布団で睦まじく寝て、情愛を交わすこと。(1級)

 

冬月赤足とうげつせきそく
寒い冬に何もはかずに素足でいること。

 

陶犬瓦鶏 とうけんがけい
やきものの犬と素焼きの鶏。転じて、形ばかり立派で、実際の役に立たないもののたとえ。

 

洞見癥結 どうけんちょうけつ (ちょうは環境依存文字でやまいだれに徴+一。)
隠れたわかりにくい障害をはっきり見抜くこと。(1級)


桃源洞裡とうげんどうり

桃源郷のある洞窟の内側。俗世や時代の流れから隔絶して、小さく理想的な共同体の中でのんびりと生きている世界のたとえ。

 

倒懸之急 とうけんのきゅう
状態が非常に切迫していること。

 

同工異曲 どうこういきょく
音楽や詩文などで、その技量が同じでも味わいや趣がまちまちであること。転じて、見た目は異なるが、内容は似たり寄ったりであること。

 

韜光晦迹 とうこうかいせき
すぐれた才能などを人に気付かれないように包み隠すこと。(1級)

 

刀耕火種 とうこうかしゅ
山林を伐採し、火を放って草木を焼き払い、そこに種をまく意。焼畑農業のこと。

 

騰蛟起鳳 とうこうきほう
天に昇る竜や飛び立つ鳳凰のように、傑出した才能のこと。(1級)

 

倒行逆施 とうこうぎゃくし
物事を行うに当たって、正しい道理に逆らった手段・方法を採ること。転じて、時代の風潮に逆らうよくない行いにも用いる。

 

刀光剣影 とうこうけんえい
殺気がみなぎり、今にも戦いが起こりそうな雰囲気のこと。また、殺し合いの激しいさま。刀はきらめき、剣の影はちらつくという意から。

 

灯紅酒緑 とうこうしゅりょく
歓楽と贅沢な食事のたとえ。または、人通りの多いにぎやかな繁華街と歓楽街のたとえ。

 

東行西走 とうこうせいそう
あっちへこっちへと忙しく走り回ること。 東へ行って西へ走るという意味から。

 

桃紅柳緑 とうこうりゅうりょく
紅 くれない の桃の花と、緑あざやかな柳の葉。美しくさまざまな色彩に満ちた春の景色のこと。

 

桃弧棘矢 とうこきょくし
魔よけに用いられた桃の木の弓といばらの矢。災いを払うこと。(1級)

 

董狐之筆 とうこのふで
圧力に負けずに、事実を曲げずに正しく歴史を書き記すこと。

 

党錮之禍 とうこのわざわい
党派や政党を結成したことが原因となって発生する災いのこと。特に後漢末の対宦官勢力。(1級)

 

倒載干戈 とうさいかんか
激しい戦いが終わり、平和が訪れた世のさま。(1級)

 

東西古今 とうざいここん
昔から今まで、あらゆる場所で。いつでもどこでも。

 

刀山剣樹 とうざんけんじゅ
思いやりが一切無いむごたらしい刑罰。または、酷く危険な境遇。

 

東山高臥 とうざんこうが
世間から離れて、山奥で隠遁すること。

 

桃三李四 とうさんりし
桃は三年、李は四年かかって実をつけるということ。

 

同始異終 どうしいしゅう
原因が同じでも、状況が違えば結果も変わるということ。

 

道之以徳 どうしいとく
道徳心を育てることで、人々は各々に考え、正しい生き方や考え方をするようになるということ。

 

冬日之温 とうじつのおん
 君主から臣下への恩恵は、寒い冬の日の陽光のように優しく暖かいということ。

 

闘志満満 とうしまんまん
闘争心の旺盛なこと。

 

陶朱猗頓 とうしゅいとん
《陶朱は金満家として知られ、猗頓は魯国の富豪であったところから》莫大な富。また、富豪。

 

同床異夢 どうしょういむ

同じ床に枕を並べて寝ながら、それぞれ違った夢を見ること。転じて、同じ事を行いながら、考えや思惑が異なること。(1級)

 

闘諍堅固 とうじょうけんご
修行僧らが互いに自説を主張して譲らず、争いが盛んな状態。

 

蹈常襲故 とうじょうしゅうこ
従来のしきたりや方法を受け継いで、そのとおりに物事を執り行うこと。(1級)


銅牆鉄壁 どうしょうてっぺき
銅の垣根と鉄の壁の意から、守りの堅固なこと。また、どのような方法でも壊すことができないもののたとえ。(1級)

桃傷李仆 とうしょうりふ
兄弟が互いに反目して争うことのたとえ。桃が傷つき、李がたおれる意から。(1級)

 

東食西宿 とうしょくせいしゅく
欲深い人が少しでも多くの利益を得ようとすること。または、二つのもの両方に惹かれること。古代中国の斉の国で、ある女性が東に住む金持ちで醜い男性と、西に住む貧乏だが容姿のよい男性の二人に求婚された。母親にどちらに嫁ぐかと聞かれ、東の男性と食事をして、西の男性と共に寝ると答えた故事から。

 

同仁一視 どうじんいっし
全てのものを区別することなく、平等に大切にかわいがること。または、人と動物を区別することなく、全てのものを慈しむこと。一視同仁。

 

同心協力 どうしんきょうりょく
心を一つにして力をあわせて協力すること。

 

同心戮力 どうしんりくりょく
心を一つにして力をあわせて協力すること。(1級)

 

同声異俗 どうせいいぞく
人の生まれながらの性質・素質は同じだが、環境や教育といった後天的な要素によって、人物に差が生じること。

 

動静云為 どうせいうんい
人の言葉と行動。

 

蹈節死義 とうせつしぎ
正義を貫き通して、節操を守ったまま死ぬこと。(1級)

 

冬扇夏炉 とうせんかろ
冬の扇と夏の火鉢。時節に合わないで不用になったもののたとえ。

 

陶潜帰去 とうせんききょ
世俗を嫌った陶潜は、官職を辞めて故郷へ帰ったということ。帰去し「帰去来辞」という詩を作った。

 

当代随一 とうだいずいいち
今の時代で一番。

 

当代第一 とうだいだいいち
今の時代、またはその時代において、最も優れたもの。

 

当代無双 とうだいむそう
今の時代、またはその時代において、並ぶものがないほど優れていること。

 

銅駝荊棘 どうだけいきょく
銅製のらくだの像が、いばらの中に棄てられているということ。 立派なもの、権威のある人もいつしか見捨てられるという意。 転じて、国の滅亡を嘆くことの例え。(1級)

 

湯池鉄城 とうちてつじょう
城のきわめて堅固なさま。

 

道聴塗説 どうちょうとせつ
道ばたで聞きかじったことを、すぐにまた道ばたで自説のように、他人に話すこと。有意義なことを聞いても表面だけとらえて、すぐに他人に受け売りすること。また、いいかげんな受け売りの話。頻出語。

 

洞庭春色 どうていしゅんしょく
みかんを使って発酵、熟成させて作った酒のこと。

 

洞天福地 とうてんふくち
天下の名山景勝の地。仙人が住むという三十六洞天・七十二福地の意味。

 

堂塔伽藍 どうとうがらん
寺院の建物の総称。堂と塔と伽藍のこと。

 

頭童歯豁 とうどうしかつ
頭は髪の毛が抜け、歯はあちこちが抜ける。 年寄りの様子。老人のこと。または、年老いていくこと。(1級)

 

銅頭鉄額 どうとうてつがく
銅の頭と鉄のひたいの意から、きわめて勇猛であるさま。また、刀や槍 やり を通さない厚い甲冑 かっちゅう や、それに身を包む兵士のこと。

 

堂堂之陣 どうどうのじん
わずかな乱れもなく整然と隊列を組んでいる陣容のこと。

 

党同伐異 とうどうばつい
事の道理に関係なく、仲間に味方し、対立する他者を攻撃すること。

 

投桃報李 とうとうほうり
桃が贈られれば、その返礼に李を贈る意で、友人間で贈物をやりとりすること。また、自分が徳を施せば、相手も必ずそれに報いることのたとえ。

 

頭髪種種 とうはつしゅしゅ
年老いて髪の毛が抜け、短くなったさま。

 

頭髪上指 とうはつじょうし
激怒して髪の毛が逆立つこと。

 

刀筆之吏 とうひつのり
竹簡や木簡に筆と墨で書いた文字を削って訂正する小刀を持ってご奉公する書記や小役人のこと。事務屋。

 

螳臂当車 とうひとうしゃ
カマキリが前足を斧のように振り上げて、 車に立ち向かう意、転じて、自分の弱さをかえりみず強敵に挑むこと。はかない抵抗のたとえ。螳螂之斧。

 

同病相憐 どうびょうそうれん
どうびょうあいあわれむ。同じ病気に苦しむ人々が、互いに同情し合うこと。また広く、同じ境遇で苦しむ者同士は、互いになぐさめ合うことをいう。

 

東風解凍 とうふうかいとう
はるかぜこおりをとく。東風が厚い氷を解かし始めること。

 

東扶西倒 とうふせいとう
東を助ければ西が倒れる。こちらを助ければあちらが倒れる。という意味から、あちこちの問題に対して苦慮している。また、主体性がなく、あちらこちらの意見に惑わされて動揺していること。

 

東父西母 とうふせいぼ
不老長生の仙人。

 

同文同軌 どうぶんどうき
天下を統一すること。また、天下が統一されていることの形容。

 

洞房花(華)燭 どうぼうかしょく
新婚の夜のこと。また、新婚のこと。

 

豆剖瓜分 とうぼうかぶん
豆や瓜を割るように、土地が分裂すること。また分割すること。

 

道貌岸然 どうぼうがんぜん
道学者ぶってとりすましている、君子面をして収まり返っていること。

 

掉棒打星 とうぼうだせい
実現できないことに労力を使うこと。また、思い通りになりそうでいて、どうにもならないもどかしさのこと。棒を振り回して夜空の星打ち落とそうとする意から。

 

同袍同沢 どうほうどうたく
苦労をともにする親密な友。戦友のこと。(1級)

 

道房苦李 どうぼう のくり
人から見捨てられ、見向きもされない物事のたとえ。

 

東奔西走 とうほんせいそう
仕事や用事のため、東へ西へとあちこち忙しく走り回ること。頻出語。

 

稲麻竹葦 とうまちくい
多くの人や物が入り乱れるように群がっているさま。また、何重にも取り囲まれているさま。

 

橦末之伎 とうまつのぎ
竿の天辺で行う曲芸。 軽業のこと。(1級)

 

瞠目結舌 どうもくけつぜつ
驚いて呆然とすること。(1級)

 

桐葉知秋 どうようちしゅう
僅かな前兆から本質や事の趨勢を察知すること。一枚の桐の葉の落葉から秋を知るの意から。

 

桃李成蹊 とうりせいけい
桃や李の木の下には、花の美しさにひかれて人が集まってくるために、 おのずとそこへ至る小道ができてしまうという意。転じて、徳がある人は 、たとえ何も言わなくても、その徳を慕って、自然に人々が集まってくると いうことのたとえ。(1級)

 

党利党略 とうりとうりゃく
自分が属する政党・党派の利益と、そのためにめぐらす策略のこと。

 

桃李満門 とうりまんもん
おいしい桃や李が門に満ちあふれる意で、優秀な人材が一門に多く集まることのたとえ。

 

等量斉視 とうりょうせいし
すべての人々を差別せず、平等に扱うこと。

 

棟梁之材 とうりょうのざい
国家を支える重任に耐える人材。

 

桃林処士とうりんのしょし
牛の別名。桃林は砦の名前。周の武王が殷を討ち、平和を迎えて牛を放った所。

 

蟷螂之衛 とうろうのえい
微弱な兵力・兵備のたとえ。(1級)

 

蟷螂之斧 とうろうのおの
弱小のものが、自分の力量もわきまえず、強敵に向かうことのたとえ。(1級)

 

当路之人 とうろのひと
重要な地位に座っていて、その地位に付随する権力を握っている人。

 

十日之菊 とおかのきく
菊は九月九日の菊の節句に用いるものということから、時機に遅れて役に立たないもののたとえ。


土階三等 どかいさんとう
入り口にある土の階段が三段しかない、質素な宮殿のたとえ。

 

土階茅茨 どかいぼうし
質素な宮殿のこと。住居や生活が質素なこと。かやぶきの家と土で作った階段。

 

兎角亀毛 とかくきもう
この世にあり得ないもの、実在するはずがない物事のたとえ。もとは戦争の起こる兆しをいった。かめに毛が生え、うさぎに角が生える意から。

 

兎葵燕麦 ときえんばく
名ばかりで実のないもの、有名無実。

 

兎起鶻落 ときこつらく
野うさぎが巣穴から素早く走り出したり、はやぶさが急降下して獲物を捕らえたりする様子。転じて、書画や文章に勢いがあることのたとえ。

 

時之氏神ときのうじがみ
ちょうどよいときに現れて、喧嘩を仲裁してくれる人。

 

兔起鳧挙 ときふきょ
すばやいことのたとえ。(1級)

 

吐気揚眉 ときようび
眉を上げ息を吐く。喜びを爆発させているさま。気勢を上げているさま。

 

蠹居棊処 ときょきしょ
いたるところに悪人がいることのたとえ。(1級)

 

時世時節ときよじせつ

その時々のめぐりあわせ。その時々の移り変わり。

 

得意淡然とくいたんぜん
得意な局面でも淡々とおごらず、つつましくごく自然であれ、の意。

 

得意忘形 とくいぼうけい
のぼせて我を忘れる,有頂点になること。

 

得意忘言 とくいぼうげん
意を得て言を忘る。言葉は思想を捉える道具だから、思いが伝われば言葉は忘れてしまうものである。

 

得意満面 とくいまんめん
事が思いどおりに運び、誇らしさが顔全体に表れるさま。

 

匿影蔵形 とくえいぞうけい
形跡を隠すこと。物事の本質や真実をおおいかくして、周囲に知られないようにすること。

 

独学孤陋 どくがくころう
師匠や学問上の友もなく一人で学び、見聞が狭く独りよがりで頑なになること。その人。(1級)

 

跿跔科頭 とくかとう (くは環境依存文字で足偏に句。)
勇猛な兵士のこと。(1級)

 

得魚忘筌 とくぎょぼうせん
目的を達すると、それまで役に立ったものも忘れてしまうこと。(1級)

 

独具匠心 どくぐしょうしん
独自の工夫が凝らされている。

 

独弦哀歌 どくげんあいか
ひとり弦をつまびきながら、悲しい調べで歌うこと。転じて、ひとり悲痛な調子で弁舌することのたとえ。「弦」は「絃」とも書く。

 

徳高望重 とくこうぼうじゅう
人徳が高く、人々からの信望が厚いこと。

 

篤実温厚 とくじつおんこう
温かで情が厚く、誠実なさま。人の性質をいう語。

 

得衆得国 とくしゅうとくこく
多くの民心をつかみ国を安泰に保つこと。

 

独出心裁 どくしゅつしんさい
詩文・工芸などで考え方や方法が独創的で並とは違うこと。

 

読書三到 どくしょさんとう
読書して真意を悟るには、目でよく見、声に出し、心を集中することの三つが大事であるということ。

 

読書三昧 どくしょざんまい
ひたすら書物を読むことにひたりきるさま。

 

読書三余 どくしょさんよ
勉学読書をするのに好都合な三つの余暇。一年のうちでは冬、一日のうちでは夜、時のうちでは雨降りをいう。

 

読書尚友 どくしょしょうゆう
書物を読んで、昔の賢人を友人とすること。

 

読書百遍 どくしょひゃっぺん
難解な文章でも繰り返し読めば、意味が自然と分かってくるということ。

 

読書亡羊 どくしょぼうよう
羊の放牧中、本を読んでいて番を怠けたため、羊に逃げられてしまった意。転じて、他のことに気をとられて、肝心な仕事をおろそかにすることのたとえ。

 

徳性滋養 とくせいじよう
人が天から与えられた本性、道徳的な立派な性質、を養い育て身につけること。

 

独断専行 どくだんせんこう
自分だけの判断に基づいて、勝手に行動すること。

 

特筆大書 とくひつたいしょ
ことさら人目につくように、大きく書くこと。人目につくように特に強調すること。

 

独立自尊 どくりつじそん
人に頼らずに自分の力だけで事を行い、自己の人格・尊厳を保つこと。

 

独立独歩 どくりつどっぽ
他人に頼らず、自分の力で信ずる道を進んでいくこと。独立して自分の思うとおりにやること。

 

独立不羈 とくりつふき
自分の力や判断で行動し、他から束縛されないこと。(1級)頻出語。

 

独立不撓 どくりつふとう
他人に頼らず自立して活動し、困難に遭ってもへこたれないこと。(1級)

 

徳量寛大 とくりょうかんだい
徳が高く、度量が大きく人に対して寛容なさま。

 

得隴望蜀 とくろうぼうしょく
ろうをえてしょくをのぞむ。人間の欲望には限りがないということ。(1級)

 

土豪劣紳 どごうれっしん
思いのままに人民から搾取する、残酷な地方豪族・地方地主のこと。

 

斗斛之禄 とこくのろく
非常にささやかな俸禄。(1級)

 

吐故納新 とこのうしん
古いものを捨て、新しいものを取り入れること。

 

菟糸燕麦 としえんばく
名ばかりで実のないもののたとえ。有名無実。

 

兎死狗烹 としくぼう
うさぎが死んでしまえば、それを捕らえるのに用いられた猟犬は不必要となって、煮て食べられてしまう意。戦時に活躍した武将は、ひとたび太平の世となると、用なしとして殺されてしまうことをたとえた言葉。

 

徒手空拳 としゅくうけん
手に何も持っていないこと。また、何かを始めようとするときに、身一つで他に頼むものがないこと。

 

度衆生心 どしゅじょうしん
衆生を摂取して有仏の国土に生ぜしむという仏語。自己の成仏より衆生に菩提心を持たせることが大事。

 

斗酒隻鶏 としゅせきけい
一斗の酒と一羽の鶏。転じて、亡き友人を哀悼し述懐すること。

 

斗酒百篇 としゅひゃっぺん
李白は大酒を飲みながら沢山の詩を作ったという故事。

 

斗筲之人 としょうのひと (しょうは環境依存文字で竹冠に肖。)
こせこせした器量の狭い人を喩えた言葉。 人物として論ずるに足らない人のこと。(1級)

 

屠所之羊 としょのひつじ
屠殺場に引かれていく羊のさま。転じて、刻々と死に迫る人の命のはかなさ。また、悲しみにうち沈むたとえ。

 

斗折蛇行 とせつだこう
斗(北斗七星)のように折れ曲がり、蛇のようにくねくねと曲がりながら進むこと。転じて、道や川などにカーブが多く、くねくねと続いていくさま。

 

兔走烏飛 とそううひ
歳月のあわただしく過ぎ去るたとえ。月日の速く過ぎるたとえ。

 

斗粟尺布 とぞくしゃくふ
兄弟の仲が悪いこと。

 

塗炭之苦 とたんのくるしみ
泥にまみれ、火に焼かれるような非常な苦しみ、難儀のたとえ。また、そうした身の上をいう。

 

弩張剣抜 どちょうけんばつ
一触即発の状態。また、勝負に挑むときの激しい気持ち。

 

訥言敏行 とつげんびんこう
徳のある人は、口数は少なく、行動に敏速であるものだということ。(1級)

 

独鈷鎌首とっこかまくび
議論好きの歌人のこと。左大将家の六百番歌合のとき、顕昭が独鈷を持ち、寂蓮が鎌のように首をもたげて激しく議論したのを、殿中の女房たちがもてはやした言葉。

 

咄嗟叱咤 とっさしった
大声を張り上げて叫びながらしかりつけること。(1級)

 

突怒偃蹇 とつどえんけん
岩石がごつごつと突き出た様子を人が怒った姿、またおごり高ぶるさまにたとえたもの。(1級)

 

咄咄怪事 とつとつかいじ
驚くほど意外で怪しい出来事。(1級)

 

屠毒筆墨 とどくのひつぼく
人を害し、そこなう書物。

 

斗南一人 となんのいちにん
天下第一の人。天下に並ぶ者のない人。

 

図南鵬翼 となん(の)ほうよく
大事業や海外進出を企てることのたとえ。大きな志のたとえ。

 

駑馬十駕 どばじゅうが
才能のないものでも絶えず努力すれば才能のあるものに肩を並べることが出来るということ。(1級)

 

怒髪衝天 どはつしょうてん
激しく怒ったさま。激怒の形相。 怒り狂って頭に血は昇り髪の毛は逆立ち天を衝くありさま。頻出語。

 

吐哺握髪 とほあくはつ
昔、周公旦が、客が来ると、食事中でも口中の食物を吐き、髪を洗っているときでも髪を握ってすぐに出迎えた故事で、つとめて賢士を優待する意味にいう。(1級)

 

土崩瓦解 どほうがかい
土が崩れ、かわらがばらばらに砕けるように、物事が崩れて手の付けようがないたとえ。

 

土崩魚爛 どほうぎょらん
土か崩れ魚が腐ること。 転じて、国や物事が崩れ壊れること。

 

途方途轍 とほうとてつ
途轍の強調。とてつもないを強めて途方途轍もないなど。

 

土木形骸 どぼくけいがい
からだを自然の土石や木のようにすること。転じて、飾らず自然体で生きることのたとえ。

 

土木壮麗 どぼくそうれい
庭園や建物が大きくて美しいさま。

 

吐哺捉髪 とほそくはつ
国の為政者が、善性を行うために優れた才能のある人を優遇し、その忠言を尊重したこと。すぐれた人材を求めるのに熱心なこと。(1級)

 

塗抹詩書 とまつししょ
幼児のこと。また、幼児のいたずらのたとえ。幼児は大切な詩書でもかまわずに塗りつぶしてしまうことから。

 

左見右見 とみこうみ
あっちを見たり、こっちを見たりすること。また、あちこち様子をうかがうこと。

 

杜黙詩撰 ともくしさん
文章に誤りが多く、大雑把でぞんざいなたとえ。

 

都門桂玉 ともんけいぎょく
物価の高い都市で難儀、苦学すること。

 

屠羊之肆 とようのし
羊を殺してその肉を売る店のこと。(1級)

 

屠竜之技 とりょうのぎ
竜を殺す技。習得しても、使い道が無く、実際には何の役にも立たない技術のこと。

 

斗量帚掃 とりょうそうそう
自分のことを謙遜して言う語。人や物が有り余るほどあること。(1級)


呑雲吐霧 どんうんとむ
仙術を行う方士が、その術で雲を呑み、霧を吐くこと。また、方士が修行するとき、食事をせずに気を養うこと。

 

呑花臥酒 どんかがしゅ
春の日に、花を愛で、酒を飲み、行楽の極みを尽くすこと。

 

呑牛之気 どんぎゅうのき
牛をまるのみするぐらい気持ちの大きいこと。

 

曇華一現 どんげいちげん
めったに起こらないはずのことが身に起きたときの喜び。心配事が突然解決したときのうれしさ。

 

敦煌五竜 とんこうごりょう
晋の時代の太学にあつて、名声を得た氾衷、索靖、索永、索しん、張かんの五人の人物。 ともに敦煌の出身だったことから。(1級)

 

敦厚周慎  とんこうしゅうしん
人情があつく慎み深い。

 

呑舟之魚 どんしゅうのうお
常人をはるかに超えた才能をもつ大物。大人物。善人・悪人ともに用いる。

 

頓首再拝 とんしゅさいはい
手紙や書類の末尾に敬意を表して用いることば。「頓首」は頭を地面に打ちつけてお辞儀すること。

 

頓証仏果  とんしょうぶっか

ある機会に出会って、にわかに真理をさとって仏果(菩提)を得ること。

 

頓証菩提  とんしょうぼだい

ある機会に出会って、にわかに真理をさとって仏果(菩提)を得ること。

 

呑炭漆身 どんたんしっしん
仇討ちや復讐をするために、非常に苦労すること。漆身呑炭。

 

頓知頓才 とんちとんさい
すぐに機転を利かせる知恵や才能のこと。頓智とも。

 

豚蹄穣田 とんていじょうでん
わずかな謝礼で多くの見返りを期待すること。

 

呑刀刮腸 どんとうかっちょう
刀を呑んで腸の穢れを削り取る意。 転じて、改心して善の道に進むこと。(1級)

 

敦篤虚静 とんとくきょせい
他人に対しては真心が厚く、名誉や利益に関しては恬淡(てんたん)としていること。

 

呑吐不下 どんとふげ
他人に何とも応答できないことのたとえ。 呑むことも吐くこともできない意から。