四字熟語

内外之分  ないがいのぶん
内と外の区別。自分とともにあるものと外にあるものの別。

 

内剛外柔 ないごうがいじゅう
外見は穏やかでやさしそうだが、心の中は何事にも左右されない強い意志をもっていること。外見は弱々しく見えるが、案外気の強いことにもいう。頻出語。

 

内柔外剛 ないじゅうがいごう
内面は弱いのに、外見は強く見えること。また、気が弱いのに、外には強気な態度に出ること。

 

内助之功 ないじょのこう
妻が家庭をしっかり守って、夫が外での仕事に専念できるように支援すること。また、その功績。

 

内清外濁 ないせいがいだく
乱れた世の中を生き抜く、処世術の一つ。心の中は清潔でありながら、うわべでは世俗にまみれて汚れたふりをすること。

 

内政干渉 ないせいかんしょう
他国の政治・外交に介入して、その国の主権を束縛・侵害すること。

 

内疎外親 ないそがいしん
内心では嫌っていながら、表面上は親しげにすること。

 

内地雑居  ないちざっきょ
外国人が国内のどこにでも自由に居住できること。

 

内的生活  ないてきせいかつ
精神生活。

 

内典外典 ないてんげてん
内典は仏教の典籍、外典は仏教以外の儒教などの典籍。

 

内平外成 ないへいがいせい
元号「平成」の典拠(地平天成とともに)。国の内側がよく治まっており、外交も特に問題がなく、とても平和な状態のこと。

 

内憂外患 ないゆうがいかん
国内の心配事と、外国との間に生じるやっかいな事態。内にも外にも憂慮すべき問題が多いこと。
 
長五百秋  ながいおあき
長く久しい年月。長秋。

 

名題看板  なだいかんばん
歌舞伎劇場の表看板の一つで、上演狂言の題名を記したもの。名題看板に載るような役者のことを名題役者という。

 

名題披露  なだいひろう
歌舞伎俳優が名題役者に昇進した時に行う披露。

 

南無帰命  なむきみょう

仏に対する帰依を表す語。

 

南無三宝 なむさんぽう
仏に帰依を誓って、救いを求めること。また、突然起こったことに驚いたり、しくじったりしたときに発する言葉。しまった。大変だ。「南無三 なむさん 」ともいう。

 

難易軽重  なんいけいちょう
難しいか易しいか、軽んずべきか重んずべきか。物事の程度・価値を問うことば。

 

南轅北轍 なんえんほくてつ
意志と行動が矛盾していることのたとえ。(1級)

 

難解難入  なんかいなんにゅう
法華の法理のように理解しにくく、悟りに入りにくいこと。

 

南郭濫芋  なんかくらんう
実力も無いのに其の地位にしがみついている人のこと。

 

南郭濫吹 なんかくらんすい
実力のない者が、実力があるかのように見せかけて、みだりに高い地位にいることのたとえ。

 

南華之悔 なんかのくい
上司を怒らす余計な発言のせいで、才能があるにもかかわらず出世できないこと。上司に逆らい、余計なことを言って嫌われ出世できないこと。

 

南柯之夢 なんかのゆめ
この世ははかなく、むなしいものであるということのたとえ。邯鄲の夢。

 

南橘北枳 なんきつほくき
人もすむ環境によって、良くも悪くもなること。なんきつほっき。(1級)

 

難行苦行 なんぎょうくぎょう
さまざまな苦労・苦難にたえる修行のこと。転じて、ひどく苦労をすること。

 

難兄難弟  なんけいなんてい

どちらがすぐれているか区別がつかない。優劣の判断がつきにくいさま。

 

軟紅塵中 なんこうじんちゅう
華やかで、にぎやかな都会の様子。(1級)

 

難攻不落 なんこうふらく
攻めることが困難で、なかなか陥落しないこと。転じて、こちらがいくら働きかけても、相手がなかなか自分の要望を受け入れてくれないこと。頻出語。

 

南行北走  なんこうほくそう

あちこち忙しく駆けまわること。

 

南洽北暢 なんこうほくちょう
天子の威光と恩恵が四方八方に広く行き渡ること。(1級)

 

南山捷径 なんざんしょうけい
正規の試験などを受けることなく官職につくこと。 または、終南山には仕官への近道があるということ。

 

南山之寿 なんざんのじゅ
事業が栄え続けること。または、長寿を祝う言葉、いつまでも長生きして、の意。


南山不落 なんざんふらく
永遠に崩れ落ちないこと。城や要塞ようさいなどが非常に堅固で、陥落しがたいことを述べた言葉。

 

南征北伐 なんせいほくばつ
多くの戦いを経ること。また、戦いに明け暮れて、いとまのないことのたとえ。

 

南船北馬 なんせんほくば

全国を忙しく旅行すること。また、絶えず旅をしてせわしないこと。頻出語。


難中之難 なんちゅうのなん

非常に難しいこと。仏教で誤り無く信心を持ち続ける(いただき続ける)こと。


難透難徹  なんとうなんてつ
やり遂げることが困難であること。

 

南都北嶺 なんとほくれい
全国を忙しく旅行すること。また、絶えず旅をしてせわしないこと。

 

南蛮鴃舌 なんばんげきぜつ
やかましいだけで意味の通じない言葉。外国人の、意味の通じない言葉を卑しめていう。(1級)

 

南蛮渡来  なんばんとらい
昔、ポルトガル人やスペイン人などが、東南アジアを経由して海を渡って日本にやって来て、さまざまなものをもたらしたこと。また、彼らがもたらした異国風の珍しい品物や文化。

 

南蛮北狄 なんばんほくてき
中国人が異民族をさげすんだ言い方。(1級)

 

南風之薫 なんぷうのくん
君主の正しい政治が人々に行き渡ること。

 

難問奇問  なんもんきもん
難しい質問や問題、とっぴな質問のこと。