四字熟語

佩韋佩弦 はいいはいげん
自分の短所の改善に努めること。 または、自分の性格を改めて人格を高めるために戒めの物を身につけること。

 

吠影吠声 はいえいはいせい
一人が根拠のないうそのようなことでも言い始めると、周りが同調して本当のことのように広めること。

 

廃格沮誹 はいかくそひ
相手の行動を妨害、非難すること。(1級)

 

稗官野史 はいかんやし
民間に伝わる物語や言い伝え、うわさなどを歴史風に書いたもの。

 

敗軍之将 はいぐんのしょう
戦いに敗れた将軍のこと。物事に失敗した人の場合にもいう。

 

杯賢杓聖 はいけんしゃくせい
酒を飲むこと美化した言葉。「杯」と「杓」を賢者と聖人にみたてる。

 

売剣買牛 ばいけんばいぎゅう
戦争をやめ、農業に力を尽くして盛んにすること。また、武器を捨てて、農業に従事すること。

 

梅妻鶴子 ばいさいかくし
俗世を離れた清らかで風流な隠遁生活のこと。妻のかわりに梅の木を、子のかわりに鶴を愛でて、一人で清らかに風雅に暮らしたという故事から。

 

買妻恥醮 ばいさいちしょう (しょうは環境依存文字で酉焦。)
夫を棄てた妻がその後の結婚を恥じること。(1級)

 

吠日之怪 はいじつのあやしみ・はいじつのかい
優れた言動を理解することができない見識の狭い者が、疑って非難すること。

 

倍日并行 ばいじつへいこう
昼夜を分かたず急いでいくこと。併行とも。(1級)

 

杯酒解怨 はいしゅかいえん

互いに酒を酌み交わすことで、恨みを水に流して仲直りすること。

 

悖出悖入 はいしゅつはいにゅう
道理に反した法律を出せば、民人の恨みの声となって跳ね返ってくること。(1級)

 

倍称之息 ばいしょうのそく
とても高額な利息のこと。

 

背信棄義 はいしんきぎ
信用と道義を守らないこと。信頼に背き、道義を捨て去ること。

 

廃寝忘食 はいしんぼうしょく
他のことを考えず、ひとつのことに一心に取り組むこと。

 

杯水車薪 はいすいしゃしん
努力や援助がごくわずかで、なんの役にも立たないこと。わずか杯一ぱいの水で、燃えている車一台分の薪を救おうとする意から。

 

背水之陣 はいすいのじん
切羽詰まっていて、もう一歩も後にはひけないぎりぎりの状況。また、そうした状況に身を置いて、必死に物事に取り組むこと。川を背にしたところに陣を敷き、退却できないようにして必死に戦う意から。

 

背井離郷 はいせいりきょう
生まれ育った故郷から離れて、他の地域で暮らすこと。

 

杯中蛇影 はいちゅうのだえい
晋の楽広の友人が、杯に映った弓の影を蛇と勘違いし、蛇を飲んだと思い込んで病気になったが、後にそれが弓の影であったと知ると、病気がたちまち治ったという故事から。疑い惑う心が生じれば、つまらないことで神経を悩まし苦しむことのたとえ。盃中とも。

 

買櫝還珠 ばいとくかんしゅ (とくは環境依存文字で木偏に讀-ごんべん。)
外見の立派さにとらわれ、真の価値を見失ってつまらないものを尊ぶこと。(1級)

 

悖徳没倫 はいとくぼつりん
徳に悖り倫を没す。道徳に背き、人としての道に外れること。背徳とも。(1級)

 

悖入悖出 はいにゅうはいしゅつ
道理にそむいた手段で得た財貨は、道理にそむいた方法で出て行く。(1級)

 

杯盤酒肴  はいばんしゅこう
宴会のための酒や料理。

 

廃藩置県  はいはんちけん
明治四年(1871)七月、藩を廃し全国を郡県に改めた行政上の大改革。

 

杯盤狼藉 はいばんろうぜき
酒宴の後、杯や皿が散らかっているさま。宴席の乱れたさま。(1級)

 

妃匹之愛  はいひつのあい
夫婦の愛。

 

廃仏毀釈 はいぶつきしゃく
仏教を排斥すること。排仏棄釈とも。(1級)

 

肺腑之言 はいふのげん
真心のこもった言葉。

 

廃忘怪顛 はいもうけでん
うろたえること。狼狽(ろうばい)すること。敗亡とも。

 

敗柳残花 はいりゅうざんか
美人が盛りを過ぎて、容貌ようぼうが衰えたことのたとえ。また、妓女ぎじょや不貞の女性などのたとえ。

 

梅林止渇 ばいりんしかつ
梅の林を思い出させて、口につばを生じさせ、のどの渇きをいやす意。代用のものでも、一時しのぎになるたとえとして用いられることもある。魏の曹操の一団が行軍中に道に迷い、兵士達がのどの渇 きを訴え始めた。そこで曹操が、「前方に梅の林があり実がなっているか ら、それを食べて渇きをいやせ」と言ったところ、兵士達の口に唾液だえ きが生じ、一時的に渇きをしのぐことができたという故事から。

 

覇王之資  はおうのし
覇者や王者になる資質や資格。

 

覇王之輔 はおうのほ
一番力のある者の補佐役のこと。

 

破戒無慙 はかいむざん
戒律を破っても少しも恥じないこと。無慚とも。(1級)

 

馬鹿慇懃 ばかいんぎん
度を越して丁寧なこと。ばかていねい。(1級)

 

馬鹿果報 ばかかほう
愚かな者は、人に恨まれたりねたまれたりせず、福が巡ってくるということ。

 

破瓜之年 はかのとし
女性の十六歳のこと。または、男性の六十四歳のこと。「瓜」の文字を縦に二つに割ると「八」「八」となることから。

 

破顔一笑 はがんいっしょう
顔をほころばせて、にっこり笑うこと。頻出語。

 

破顔微笑  はがんみしょう
顔をほころばせて、ほほえみ笑うこと。

 

波詭雲譎 はきうんけつ
波や雲が変幻自在で人の目を奪うということから、詩文を創作することが自由自在で、大変巧妙であること。(1級)

 

馬牛襟裾 ばぎゅうきんきょ
学識のない者、礼儀知らずな者をののしっていう語。馬や牛が人の衣服を着たようなものという意から。

 

波及効果 はきゅうこうか
波紋が広がるように、徐々に広い範囲にききめが広がっていくことで結果的に引き起こされるような効果。

 

破鏡重円 はきょうちょうえん
離ればなれになったり、離婚したりした夫婦が、また一緒になることのたとえ。二つに割られた鏡が、再び元の丸い形にもどる意から。

 

破鏡不照 はきょうふしょう
離婚した夫婦は、もとに戻ることはできないというたとえ。物事がもとの状態に戻らないことにもいう。

 

灞橋驢上 はきょうろじょう (はは環境依存文字でさんずいに覇の西を雨にしたもの;シ雨革月。)
詩を造るのに絶好な場所のこと。(1級)

 

伯夷叔斉 はくいしゅくせい
 賢人。義人。中国,殷末・周初の賢人。伯夷・叔斉兄弟だけは義に奔った。国を譲って餓死し、天下はこれを称揚した。

 

伯夷之清  はくいのせい
伯夷・叔斉のふたりが清廉潔白であったこと。

 

伯夷之廉  はくいのれん
伯夷・叔斉のふたりが清廉潔白であったこと。

 

白衣蒼狗 はくいそうく
雲の変化の速さのように、時世の変化が速いこと。

 

白衣宰相 はくいのさいしょう
地位を持っていないのに、大きな権力を持っている人。または、地位を持っていないのに、宰相のような待遇を受けること。

 

白衣三公 はくいのさんこう
地位も権力も持たないものが出世して高官になること。

 

博引旁証 はくいんぼうしょう
広く資料を引用し、根拠を挙げてことを論ずること。傍証とも。(1級)

 

白雲孤飛 はくうんこひ
旅の途中で、親を思い起こすことのたとえ。青い空に白い雲が一片ぽつんと飛んでいるのを見て、その下に住んでいる親を思って悲しむことから。

 

白屋之士 はくおくのし
役人になることなく、貧しい生活をしている学者や知識人のこと。

 

博学広才  はくがくこうさい
広く学問や知識に通じていて、才知の優れていること。

 

博学才穎  はくがくさいえい
広く学問や知識に通じていて、才知が非常に優れていること。

 

博学卓識  はくがくたくしき
広く学問に通じていて、優れた見識のあること。

 

博学審問 はくがくしんもん
広く学んで詳しく問いただし、学問の道を究めること。広く学んで知識を広め、細かに詳しく疑問を起こし問うこと。

 

博学多才 はくがくたさい
知識が豊かで、多くの分野の才能に恵まれていること。

 

博学篤志 はくがくとくし
広く学んで、熱心に志すこと。学問する者の心構えについて述べた言葉。

 

伯牙絶弦 はくがぜつげん
真の友と死別することの例え。 心から自分を理解してくれた友の死を悲しむこと。 伯牙琴を破る、 断琴 ( だんきん ) ともいう。

 

伯牙断弦  はくがだんげん
知己の死を悲しむこと。伯牙の琴を愛していた鍾子期が死ぬと、伯牙は琴の糸筋を切って、再び弾かなかった故事。

 

白華之怨  はくかのうらみ
愛を失った女性の嘆き。

 

白眼青眼 はくがんせいがん
「白眼」は好ましくないものを見る目つき、「青眼」は好ましいものを見る目つき。冷淡な目つきと、暖かい目つき。

 

莫逆之友 ばくぎゃくのとも
気心がよく通じ合っている友。親友。

 

莫逆之交 ばくぎゃくのまじわり
極めて親密な間柄。

 

璞玉渾金 はくぎょくこんきん
人の素質がすぐれていて飾り気のないたとえ。(1級)

 

麦曲之英 ばくきょくのえい
酒のこと。 「麦」と「曲」の漢字を組み合わせると、酒の原料の「麹」の異体字になるということから。

 

白玉微瑕 はくぎょくのびか
非常にすぐれた人や物に、わずかな欠点があること。

 

白玉楼中 はくぎょくろうちゅう
文人の死のこと。

 

白魚入舟  はくぎょにゅうしゅう
敵が降伏すること。ちょっとした出来事が良いことが起きる前兆となる。

 

白虹貫日 はくこうかんじつ
白い虹が太陽を貫いてかかる。白い虹を兵の、太陽を君主の象徴と解釈することによって、兵乱が起こり、君主に危害を加える予兆とされた。

 

博古通今 はくこつうきん
広く古今のことに通じていること。

 

白砂青松 はくさせいしょう
白い砂と青々とした松により形成される日本の美しい海岸の風景のたとえ。

 

白紙委任  はくしいにん
人に物事を依頼するとき、条件をつけないで、全てを任せること。

 

博識洽聞 はくしきこうぶん
見聞が広く物事をよく知っていること。広聞とも。(1級)

 

博識多才 はくしきたさい
知識が豊かで、多くの分野の才能に恵まれていること。

 

博施済衆 はくしさいしゅう
広く人民に恩恵を与え、民衆を苦しみから救済すること。為政者の心得。

 

薄志弱行 はくしじゃっこう
意志が弱く、決断力に欠けること。頻出語。

 

白日昇天 はくじつしょうてん
昼間に天に昇る意。転じて、仙人になること。また、急に富貴になる、急に出世すること。

 

白日青天 はくじつせいてん
よく晴れわたった青空と日の光。転じて、潔白で後ろ暗いことのないことのたとえ。また、無実であることが明らかになること。

 

白紙撤回  はくしてっかい
一度決定した事柄を、何もなかった元の状態に戻すこと。

 

白砂青松 はくしゃせいしょう
白い砂と青々とした松により形成される日本の美しい海岸の風景のたとえ。

 

麦秀黍離 ばくしゅうしょり
祖国の滅亡を悲しむこと。

 

麦秀之歌 ばくしゅうのうた
祖国の滅亡を悲しむこと。

 

柏舟之操 はくしゅうのみさお
夫を亡くした妻が再婚せずに、亡夫への操を守ること。

 

拍手喝采 はくしゅかっさい
手をたたきながら、大声でほめたたえること。

 

白手起家 はくしゅきか
裸一貫で事業を起こす。無一物で事業を成功させる。

 

白首窮経 はくしゅきゅうけい
年を取るまで学問に励むこと。白髪頭になるまで経書を研究する意から。

 

白首空帰  はくしゅくうき
年をとって頭が白くなっても学問が成就しないこと。

 

白首北面 はくしゅほくめん
裸一貫で事業を起こす。無一物で事業を成功させる。

 

薄唇軽言 はくしんけいげん
口が軽く、おしゃべりなこと。 よくしゃべる人を皮肉っていうことば。

 

白水真人 はくすいしんじん
中国の貨幣、銭の異称。また、後漢王朝が興るという予言となった語。

 

麦穂両岐 ばくすいりょうぎ
麦の穂が二またになって実る意から、豊作のしるし。また、善政が敷かれていることのたとえ。

 

百代過客 はくだいのかかく
永遠に旅を続ける旅人。→ひゃくだいのかかく。

 

伯仲叔季 はくちゅうしゅくき
兄弟姉妹の順序をいう語。伯は長男(長女)、仲は次男(次女)、叔は三男(三女)、季は末子。

 

伯仲之間 はくちゅうのかん
両者の間に才能などの優劣の差がないこと。

 

幕天席地 ばくてんせきち
志気が非常に盛んなこと。また、気持ちの大きいたとえ。天を屋根の代わりの幕とし、大地を座席のむしろにする意から。

 

白頭如新  はくとうじょしん
互いに白髪となるまで交際していても、その心を知り合わなければ新しい知己と同じである。転じて、盟友がお互いの心を知らなかったことをあやまることば。

 

白兎赤烏 はくとせきう
時間のこと。白兎は月のうさぎ赤烏は太陽の中に住む3本足のカラスで月日のことから時間。

 

白荼赤火 はくとせきか
一面に軍を展開すること。(1級)

 

漠漠濛濛 ばくばくもうもう
ぼんやりしていてよくわからないさま。(1級)

 

白髪青袗 はくはつせいしん
晩年に官を得ること。(1級)

 

白馬非馬 はくばひば
白とは色に名付けられた概念であり、馬とは形に名付けられた概念であるから、色と形という二つの概念が組み合わさってできた白馬と、形という一つの概念からできた馬は別物である、という公孫竜の論理、思想。

 

白板天子 はくはんのてんし
玉璽なき自称天子。また、正式の手続きをとらずになった高い僧職。

 

白眉最良 はくびさいりょう
最もすぐれていた長男の馬良は、眉に白い毛が生えていたことから「馬氏の五常、白眉最も良し」と人々に言われていたという話から。

 

白蘋紅蓼  はくひんこうりょう
白い花の咲くうきくさと、紅い花の咲くたで。

 

薄物細故 はくぶつさいこ
ささいな、取るに足りない物事。無価値なもの、役に立たないもののたとえ。

 

博聞強記 はくぶんきょうき
広く物事を聞き知って、よく覚えていること。

 

博聞彊識 はくぶんきょうしき
記憶力が強くて物事をよく知っていること。

 

博文約礼 はくぶんやくれい
広く学び、その知識を礼によって集約すること。広く書物を読んで見識を高め、それを礼を基準にして締めくくりをつけ、実践すること。孔子が唱えた学問の指針。

 

白璧断獄 はくへきだんごく
罪の疑わしいものは許し、功の疑わしいものには賞を与える判決。(1級)

 

白璧微瑕 はくへきのびか
立派な人あるいは物に、わずかな欠点があるたとえ。(1級)

 

薄暮冥冥 はくぼめいめい
夕暮れどきのうす暗いさま。

 

白面書郎 はくめんしょろう
年少で経験の乏しい学生。若くて未熟な学者。また、顔の青白い若者。

 

白面書生 はくめんしょせい
年少で経験の乏しい学生。若くて未熟な学者。また、顔の青白い若者。

 

伯兪泣杖 はくゆきゅうじょう
親が年老いたことを知り、嘆き悲しみこと。(1級)

 

伯楽一顧 はくらくいっこ
優れた人物の知遇を得て人々に知られる機会を得ること。 識者に認められることで、その価値や名声が一気に高まること。

 

博覧強記 はくらんきょうき
広く書物を読み、いろいろな事をよく記憶していること。頻出語。

 

薄利多売 はくりたばい
一つの商品の利益を少なくして大量に売り、全体として利益が上がるようにすること。また、その商法。

 

白竜魚服 はくりょうぎょふく
貴人がお忍びで外出して災難にあうことのたとえ。

 

白竜白雲 はくりょうはくうん
白い雲と白い龍。また、それを彷彿とさせる飛沫を挙げる滝。

 

播糠眯目 はこうべいもく (べいは環境依存文字で目に米。)
 ヌカを撒き散らして目をくらますこと。小さいもので大きい被害。めくらまし。

 

馬耳東風 ばじとうふう
他人の意見や批評に注意を払わず、聞き流すことのたとえ。もとは春風が馬の耳に吹く意。人が心地よいと感じる春風が吹いても、馬は何も感じないように見えることからいう。頻出語。

 

馬歯徒増 ばしとぞう
なすこともなく、いたずらに年を取ること。自分が年取ったことの謙称。

 

破邪顕正 はじゃけんしょう
誤った考えを打破し、正しい考えを示し守ること。不正を破って、正義を明らかにすること。

 

馬氏五常 ばし のごじょう
馬良(ばりょう)字(あざな)は季常(きじょう)、襄陽(じょうよう)宜城(ぎじょう)の人なり。兄弟五人、並びに才名有り、郷里之が諺を為して曰く、「馬氏の五常、白眉最も良し」と。

 

波状攻撃  はじょうこうげき
次から次へとひっきりなしに攻撃を続けること。

 

馬痩毛長 ばそうもうちょう
栄養が行き届いて健康な馬は毛並みにつやがあって整っているが、いったん病気になると毛が目立つほど伸びることから、人も、経済的に困窮すると疲れて生気がなくなり、人相もくたびれて貧相になる、という意味。

 

破綻百出 はたんひゃくしゅつ
言動などについて、欠点やほころびが次々に出てくること。 また、物事がうまくゆかなくなるようなことが、 次から次と現れ出ること。

 

破竹之勢 はちくのいきおい
止められないほど勢いがたいへん盛んなこと。

 

八元八愷 はちげんはちがい
心が清く正しくて、徳の高い人のこと。賢才・賢子のことを指す。八凱とも。(1級)

 

馬遅枚速 ばちばいそく
文章を作るのに司馬相如は遅く枚皐は速かったこと。

 

八万奈落  はちまんならく
仏教で、煩悩のために受ける数多くの苦しみを、地獄にたとえていう語。

 

八面美人 はちめんびじん
あらゆる方面のどこから見ても非の打ちどころがない美人。

 

八面玲瓏 はちめんれいろう
四方八方が透き通って明らかなこと。心にわだかまりがなく、すっきり済みきったさま。(1級)頻出語。

 

八面六臂 はちめんろっぴ
一人で何人分もの働きをすること。(1級)頻出語。

 

伐異党同 ばついとうどう
事の道理に関係なく、仲間に味方し、対立する他者を攻撃すること。

 

撥雲見日 はつうんけんじつ
気がかりなことがなくなって希望が持てるようになること。(1級)

 

白駒空谷 はっくくうこく
賢者が登用されず、民間にいるたとえ。 また逆に、賢者がみな朝廷にいて、 民間にいないたとえ。

 

抜苦与楽 ばっくよらく
仏や菩薩が衆生の苦しみを抜いて福楽を与えること。

 

八紘一宇 はっこういちう
全世界を一つにまとめて、一家のように和合させること。第二次大戦のとき日本が国家の理念として打ち出し、海外進出を正当化するスローガンとして用いた。

 

白虹貫日 はっこうかんじつ
白い虹が太陽を貫いてかかる。白い虹を兵の、太陽を君主の象徴と解釈することによって、兵乱が起こり、君主に危害を加える予兆とされた。

 

白黒分明 はっこくぶんめい
善悪などの区別がはっきりしているさま。

 

跋扈跳梁 ばっこちょうりょう
ほしいままに行動すること。悪人などがのさばり、はびこること。

 

八索九丘 はっさくきゅうきゅう
古書の名。「八索」は八卦を「九丘」は地理を記すといわれるが、現在は伝わっていない。

 

抜山蓋世 ばつざんがいせい
山を引き抜くほどの強大な力と、世を覆い尽くすほどの気力があること。威勢がきわめて盛んなさま。

 

跋山渉水 ばつざんしょうすい
困難を克服して長い旅を行く。(1級)

 

八宗兼学  はっしゅうけんがく
八つの宗派の学問を全部学んでいること。転じて広く学問に通じくわしいこと。

 

発縦指示 はっしょうしじ
戦争を指揮する人のたとえ。発蹤とも。

 

発人深省 はつじんしんせい
人を発憤させ啓発して、物事を深く考えるようにさせること。

 

伐性之斧 ばっせいのふ
女色におぼれること。

 

伐氷之家 ばっぴょうのいえ
卿(ケイ)・大夫(タイフ)以上の家がら。

 

発憤興起 はっぷんこうき
心を奮い起こして立ち上がること。気持ちを奮い立たせて、つとめ励むこと。発奮とも。

 

発憤忘食 はっぷんぼうしょく
心を奮い起こして、食事をとるのも忘れるほどに励むこと。発奮とも。

 

八方画策  はっぽうかくさく
あらゆる方面に働きかけて、計画の実現をはかること。

 

八方美人 はっぽうびじん
だれに対しても、如才 じょさい なく振る舞うこと。また、そのような人。頻出語。

 

発菩提心  はつぼだいしん
菩提を求める心を発(おこ)すこと。略して発心(ほっしん)ともいう。悟りや智慧の獲得をめざして菩薩道を歩むこと。修行を始めること。衆生が成仏を願う心のこと。

 

抜本塞源 ばっぽんそくげん
災いの原因になるものを、徹底的に取り除くこと。木の根を抜き、水源をふさぎ止める意から。もとは、根本を忘れて道理を乱すたとえとして用いられたが、現在では前者の意に用いられることが多い。

 

発揚蹈厲 はつようとうれい
手足を上げ地を踏んで、激しい勢いで舞を舞うこと。(1級)

 

抜来報往 ばつらいほうおう
急いでやって来たり、速やかに去ったりすること。また、たびたび行き来すること。また、往復の旅行で中間の駅を経ずに、急ぎ往復する意から、物事の次第・順序を飛び越えて行うたとえ。

 

撥乱反正 はつらんはんせい
乱れた世を治めて、元の正常な世に戻すこと。(1級)

 

破天荒解 はてんこうかい
今まで誰もなしえなかったことを初めて成し遂げること。 前人未踏の偉業を成し遂げること。 「破天荒」とも。

 

波濤万里 はとうばんり
遠く海を隔てていること。 海の向こうの、はるか遠い国々のこと。

 

鼻元思案  はなもとじあん
自分だけの勝手な考え。あさはかな考え。

 

破釜沈船 はふちんせん
決死の覚悟で出陣すること。生きて帰らない決意を示すこと。出陣のとき、飯を炊く釜 かま を打ち壊し、船を沈めて退路を断つ意から。

 

馬舞之災 ばぶのさい・ばぶのわざわい
火災のこと。

 

跛鼈千里 はべつもせんり
努力をすれば劣るものでも成功するたとえ。(1級)

 

爬羅剔抉 はらてきけつ
隠れた人材を見つけ出して用いること。また、人の欠点や秘密をあばきだすこと。てっけつとも。(1級)

 

波瀾曲折 はらんきょくせつ
非常に込み入った事情。波乱とも。(1級)

 

波瀾万丈 はらんばんじょう
物事の変化が非常に激しいこと。波乱とも。(1級)頻出語。

 

罵詈讒謗 ばりざんぼう
ありとあらゆる悪口を言うこと。(1級)

 

罵詈雑言 ばりぞうごん
汚い言葉を吐きかけてののしること。(1級)

 

跛立箕坐 はりゅうきざ
片足で立ってみたり、両足をなげだして座ったりすることで、非常に無作法なさま。(1級)

 

巴陵勝状  はりょうのしょうじょう
巴陵地方のよいけしき。巴陵は湖南省岳陽県の地方。

 

馬良白眉 ばりょうはくび
蜀の馬氏の五人兄弟は秀才揃いで、いずれも字(あざな)に「常」の字を用いていたことから「馬氏の五常」と呼ばれていた。中でも最もすぐれていた長男の馬良は、眉に白い毛が生えていたことから「馬氏の五常、白眉最も良し」と人々に言われていたという故事から。

 

氾愛兼利 はんあいけんり
人を区別なく広く愛し、互いに利益を与え合うこと。中国戦国時代の墨子 ぼくし の思想。

 

蛮夷戎狄 ばんいじゅうてき
未開人のすむ野蛮な国のこと。漢民族の異民族への蔑称。(1級)

 

斑衣之戯 はんいのたわむれ
親孝行のこと。

 

攀轅臥轍 はんえんがてつ
立派な人の留任を希望して引きとめること。(1級)

 

攀轅扣馬 はんえんこうば
立派な人の留任を希望して引きとめること。

 

反間苦肉 はんかんくにく
敵の間者を使って敵情を知り、敵の仲を裂く「反間の計」と、自分の身を傷つけて、相手の信頼を得て密偵行為を行う「苦肉の計」のこと。敵をあざむき仲違 なかたが いさせるために、自分の身を痛めつけて見せること。

 

反間之計 はんかんのけい
敵の間者を利用して情報を得たり、敵に仕えて偽の情報を送り、敵を内部から乱すことを目的とした計略。

 

半官半民 はんかんはんみん
政府と民間とが共同で出資し、事業を経営すること。

 

判官贔屓 はんがんびいき
「ほうがんびいき(判官贔屓)」に同じ。(「判官」の読みは通常「はんがん」だが、『義経』の伝説や歌舞伎などでは伝統的に「ほうがん」と読む。)

 

半饑半渇 はんきはんかつ
食料や水が十分でない。(1級)

 

反逆縁坐 はんぎゃくえんざ
謀反に連座して罪を得ること。

 

班荊道故 はんけいどうこ
昔の友達とばったり会って昔の親交を思い、語り合うこと。

 

万頃瑠璃 ばんけいるり
青々とした海の形容。 まるでキラキラ光る青い宝石(瑠璃)が、どこまでも敷き詰められているかのように美しい海。

 

繁劇紛擾 はんげきふんじょう
忙しくて、ごたごたしていること。

 

繁絃急管 はんげんきゅうかん
音楽の調子が忙しく激しいこと。

 

煩言砕辞 はんげんさいじ
わずらわしくて細かい言葉。

 

万古千秋 ばんこせんしゅう
永遠に。はるか過去から未来までずっと。

 

万古長青 ばんこちょうせい
永久に変わらないこと。青々としていつまでも変わらない意から。

 

飯後之鐘 はんごのかね
定められた時刻に遅刻をしてやってくる。

 

万古不易 ばんこふえき
永久に変わらないこと。

 

盤根錯節 ばんこんさくせつ
物事が複雑に入り組んで、解決しがたいことのたとえ。また、ある勢力がはびこって取り除きがたいたとえ。(1級)

 

万死一生 ばんしいっしょう
必死の覚悟を決めること。また、ほとんど死を避けがたい危険な瀬戸際で、かろうじて助かること。いっせいとも。

 

万紫千紅 ばんしせんこう
色とりどりの花が美しく咲き乱れていること。

 

半死半生 はんしはんしょう
ほとんど死にかかっていること。今にも死にそうで、やっと生きている状態。「死」は「じ」、「生」は「せい」「じょう」とも読む。

 

磐石之固 ばんじゃくのかため
 巨大な岩のように、安定していて動かず、付け入る隙の無い、大変堅固な守り。盤石とも。かたき、こ、とも。

 

反首抜舎 はんしゅばっしゃ
あわれな姿になって野宿すること。

 

万寿無疆 ばんじゅむきょう
いつまでも長生きすること。(1級)

 

万乗之君 ばんじょうのきみ
戦争のとき、一万台の兵車を出すことができる国の君主。大国の諸侯。または、天子のこと。

 

伴食宰相 ばんしょくさいしょう
高い地位にありながら、無能で他の人のなすがままになっている大臣。要職にありながら、実力の伴わない者をあざけっていう語。伴食大臣。

 

伴食大臣 ばんしょくだいじん
高い地位にありながら、無能で他の人のなすがままになっている大臣。要職にありながら、実力の伴わない者をあざけっていう語。伴食宰相。

 

班女辞輦 はんじょじれん
班 倢伃に成帝が寵愛のあまり車に一緒に乗るように言ったとき、班は「昔の絵画を見ると聖賢と呼ばれる君主はみな立派な臣を従え、王朝の末の天子はみなその側に気に入りの女を侍らせております」と言って断った故事から。(1級)

 

万杵千砧 ばんしょせんちん
あちらこちらから聞こえてくる砧の音、また砧を打つ多くの婦人のこと。

 

半信半疑 はんしんはんぎ
信じられそうでもあるが、疑わしく思う気持ちもあって、どちらとも心の決まらない状態。頻出語。

 

万水千山 ばんすいせんざん
旅ゆく道の険しさの形容。

 

半推半就 はんすいはんしゅう

断ると見せかけながら承諾する、うわべのみ遠慮深く見せかける。特に恋のかけひき。


万世一系 ばんせいいっけい

永久に一つの系統が続くこと。多くは皇室・皇統についていう。

 

半生半熟  はんせいはんじゅく
半分なまで、半分煮えていること。技芸のまだ熟達していない状態。未熟。
 
半醒半睡  はんせいはんすい
半ば目覚め、半ば眠っていること。目覚めているのかどうか定かではない朦朧とした状態。

 

万世不易 ばんせいふえき
永久に変わらないこと。万代不易。

 

万世不刊 ばんせいふかん
長く伝わって、いつまでも滅びないこと。永遠に残ること。

 

版籍奉還 はんせきほうかん
1869年(明治2)6月,諸藩主が土地(版)と人民(籍)を朝廷(天皇)に還納した政治行為および政治過程の称。

 

万全之策 ばんぜんのさく
まったく、手抜かりのない謀ごと。完全な策。

 

万代不易 ばんだいふえき
永遠に変わらないこと。永久不変。万世不易。

 

半知半解 はんちはんかい
知識や理解が中途半端なこと。

 

班田収授 はんでんしゅうじゅ
古代日本において施行された農地(田)の支給・収容に関する法体系。

 

万能一心 ばんのういっしん
何事をするにも、心を集中してしなければならないということ。また、あらゆる技芸をこなせても、真心が欠けていれば、何の役にも立たないということ。万能よりも真心が大切なことをいう。また、真心をこめてする意に用いられることもある。

 

万馬奔騰 ばんばほんとう
多くの馬が走ったり跳ねたりするように、勢いのきわめて盛んなさま。

 

万万千千 ばんばんせんせん
数の限りなく多いこと。

 

叛服不常 はんぷくふじょう
背いたり服従したりと態度が定まらない様子。

 

帆腹飽満 はんぷくほうまん
舟の帆 ほ が風をいっぱいに含んで膨らんでいるさま。舟が帆いっぱいに風を含んで軽快に進む様子をいう。

 

万物一馬 ばんぶついちば
相対的立場を離れて、万物斉同とする立場による考え方で、この世にあるあらゆるものは同一であると言うこと。

 

万物殷富 ばんぶついんぷ
国が栄えて万物が盛んで豊かなこと。(1級)

 

万物斉同 ばんぶつせいどう
人の認識は善悪・是非・美醜・生死など、相対的概念で成り立っているが、これを超越した絶対の無の境地に立てば、対立と差別は消滅し、すべてのものは同じであるとする説。人の相対的な知を否定した荘子そうしの思想。

 

万物逆旅 ばんぶつのげきりょ
天地はあらゆるものが出入りする宿屋のようなものである。天地は悠久であるが,人はここに仮住まいしているはかない存在である。

 

万物流転 ばんぶつるてん
世にあるあらゆるものは、絶え間なく変化してやまないということ。

 

万夫之望 ばんぷののぞみ
天下の万民が仰ぎ慕うこと。

 

万夫不当 ばんぷふとう
多くの人が立ち向かってもかなわないほどの剛強な人の形容。

 

繁文縟礼 はんぶんじょくれい
規則・手続き・礼儀作法などが、こまごまとして煩わしいこと。(1級)

 

犯分乱理  はんぶんらんり
礼儀をおかし乱す。分限を犯して条理を乱すこと。

 

万邦無比 ばんぽうむひ
どこの国にも比べるものがないこと。 世界中どこを見渡しても類のない様。

 

反哺之孝  はんぽのこう
子が成長してから、親孝行すること。

 

反哺之羞 はんぽのしゅう
親の恩に報いること。(1級)

 

反面教師 はんめんきょうし
悪い面の見本で、それを見るとそうなってはいけないと教えられる人や事例のこと。それを見ることで、反省の材料となるような人や事例。頻出語。

 

半面之識 はんめんのしき
ちょっとした顔見知りのこと。

 

万目睚眥 ばんもくがいさい
たくさんの人ににらまれること。

 

班門弄斧 はんもんろうふ
専門家に教えようとすること、身の程を知らないこと。釈迦に説法。

 

汎濫停畜 はんらんていちく
学問が広く深いこと。

 

万里同風 ばんりどうふう
天下が統一されて平和に治まり、はるか遠くまで風俗・文化が同じになること。天下が統一される形容。また、世の中が平和に治まることの形容。

 

万里之望 ばんりののぞみ
遠大な荒野を切りひらくこと。大業を成し遂げること。

 

万里鵬程 ばんりほうてい
はるか遠くへだたった旅路・道程のたとえ。また、限りなく広がる大海の形容。

 

万里鵬翼 ばんりほうよく
非常に遠く隔たった広い空やはるかな旅路また大きな気概や勢い。

 

攀竜附驥 はんりょうふき
すぐれた人物に仕えることで自分も出世すること。(1級)

 

攀竜附鳳 はんりょうふほう
権勢のあるものにつき従って出世しようとすること。(1級)

 

万緑一紅 ばんりょくいっこう
万緑叢中紅一点の略。紅一点。緑豊かな草原に真っ赤な一輪の花。多くの男性の中に、ただ一人美しい女性がまじっているたとえ。

 

阪路詰曲  はんろきっきょく
坂道が曲がりくねっていること。