四字熟語

唯一無二 ゆいいつむに
世の中に一つだけで他に並ぶものがないもののこと。

 

唯我独尊 ゆいがどくそん
この世に個として存在する我より尊い存在はないということで、人間の尊厳をあらわしている言葉。また、この世に自分より優れたものなどないという思い上がりの意味でも使う。

 

惟適之安 ゆいてきのあん
ただ自分の心にかなうことに安んじる。自分の心のままになるのをよしとする。

 

維摩一黙 ゆいまいちもく
多くのことを喋るより沈黙がまさっているということ。(1級)

 

黝堊丹漆 ゆうあくたんしつ
建物が昔からの伝統に基づいて作られていること。(1級)

 

誘引開導 ゆういんかいどう
引導の語源で、人々を仏の教えに導くこと。または僧侶が葬式のときに死者へ極楽浄土の法を説くこと。

 

有為多望 ゆういたぼう
才能があり、将来の可能性にさまざまな希望が持てること。

 

游雲驚竜 ゆううんきょうりょう
書の筆遣いが素晴らしく、筆跡が生き生きとしている様子。素晴らしい筆遣いを雲と竜にたとえたもの。ゆううんきょうりゅう。(1級)

 

尤雲殢雨 ゆううんていう (ていは環境依存文字で歹+帶。)
男女の情交のこと。(1級)

 

勇往邁進 ゆうおうまいしん
ひるまず、ためらわず、ひたすら目標や目的を目指して真っ直ぐ進むこと。(1級)

 

有害無益 ゆうがいむえき
害があるだけで何も益がないこと。

 

雄気堂堂 ゆうきどうどう
強く勇ましい気力が、あふれているようす。

 

勇気百倍 ゆうきひゃくばい
勇ましい気力が非常に増大すること。
 
有脚書厨 ゆうきゃくしょちゅう
脚のある書斎。転じて、博学多識の人をいう。

 

有脚陽春 ゆうきゃくようしゅん
足のある陽気の満ちた春という意味から、行く先々で仁徳を施す人のこと。唐の宋璟という人物が行く先々で恩徳を施したことを、人々が称した故事から。

 

勇気凛凛 ゆうきりんりん
失敗や危険を恐れず気力に溢れていて、勇ましい様子。(1級)

 

有形無形 ゆうけいむけい
形があるものと無いもの。視覚的に認識できるものとできないもの。物質的なものと精神的なもの。

 

邑犬群吠 ゆうけんぐんぱい
小者たちが集まり、うわさや悪口などを話して騒ぎ立てること。

 

右賢左戚 ゆうけんさせき
親族を地位の低い左側に置き、賢者を地位の高い右側に置いて賢者を重んじること。漢代では卑しいものを左側、尊ぶものを右側に置くとしていた。

 

雄健蒼勁 ゆうけんそうけい
勢いが盛んで力強いこと。詩文書画などにおいて、そのできばえがすぐれていて、力強いこと。

 

有言実行 ゆうげんじっこう
言ったことは必ず実行すること。

 

有厚無厚 ゆうこうむこう
不合理なことをこじつけによって正当化しようとすること。「極めて厚さがあるものは、もはや厚い厚くないということすら言えないので厚さの概念自体がない」という詭弁(きべん)。

 

熊虎之将 ゆうこのしょう
熊や虎のような、勇猛な大将。

 

雄材大略 ゆうざいたいりゃく
すぐれた才能と大きな策略のこと。

 

宥坐之器 ゆうざのき
自らの戒めとするために身近に置いてある道具のこと。

 

有識之士 ゆうしきのし
すぐれた判断力があり、高い学のある人のこと。

 

幽寂閑雅 ゆうじゃくかんが
もの静かで風雅な趣のあること。

 

幽愁暗恨 ゆうしゅうあんこん
誰にも知られることのない深い恨みや憂いのこと。

 

優柔寡断 ゆうじゅうかだん
いつまでもはっきりとせず、決断できないこと。

 

有終完美 ゆうしゅうかんび
何事も終わりが肝心であること。最後まで物事を立派にやり遂げること。

 

有終之美 ゆうしゅうのび
物事をやり遂げ、最後に立派な結果を残して終わること。

 

優柔不断 ゆうじゅうふだん
いつまでもはっきりとせず、決断力に欠けること。頻出語。

 

幽趣佳境 ゆうしゅかきょう
奥ゆかしい趣や味わい深い境地。

 

勇将弱卒 ゆうしょうじゃくそつ
強く勇ましい大将の元では、兵卒はそれに感化されて強くなり、弱い者はいない。

 

優勝劣敗 ゆうしょうれっぱい
能力のある者が勝ち、劣っている者が負けること。生存競争で強者が繁栄して、弱者が滅亡すること。

 

有心故造 ゆうしんこぞう
人の足を引張ったり、陥れようと心に企みをもって、わざと事を行うこと。

 

雄心勃勃 ゆうしんぼつぼつ
雄々しい勇気が、溢れ出してくること。

 

遊刃余地 ゆうじんよち
余裕をもって物事に取り組むこと。

 

融通無礙 ゆうずうむげ
何かにこだわることがなく、思考や行動が自由であること。(1級)

 

遊生夢死 ゆうせいむし
何かを成し遂げることもなく、ぼんやりと一生を過ごすこと。ぼんやりと生きて夢を見ているかのように死んでいくという意味。

 

勇壮活発 ゆうそうかっぱつ
勇ましく元気さかんなこと。

 

有職故実 ゆうそくこじつ
朝廷や武家の昔から伝わる儀式や制度、風俗や習慣のこと。または、それらを研究する学問のこと。職はしょく、そことも読む。頻出語。

 

雄大豪壮 ゆうだいごうそう
規模が大きくて、立派なこと。

 

勇退高踏 ゆうたいこうとう
官職を辞して俗世間から離れた生活を送ること。

 

有待之身 ゆうたいのみ
いつかは事を成そうと時期を待つ身。

 

遊惰放逸 ゆうだほういつ
勝手気ままにあそび怠けるようす。

 

遊惰放蕩 ゆうだほうとう
あそび怠け、酒色などにふけって品行がおさまらないこと。

 

有天無日 ゆうてんむじつ
天空に太陽がない。途方も無いことをいう。

 

優美高妙 ゆうびこうみょう
みやびやかで美しく、高く優れていること。

 

熊羆之士 ゆうひのし
熊やひぐまのように勇猛な士。勇ましい侍。猛士。

 

有備無患 ゆうびむかん
日頃から十分に準備をしておけば、何が起こっても困らないという意味。

 

右文左武 ゆうぶんさぶ
文武の両道を兼備すること。学問と武芸の両面を重んじること。

 

有朋遠来 ゆうほうえんらい
同じ志を持つ友人が遠方より訪ねてきてくれること。また、その喜び。

 

幽明異境 ゆうめいいきょう
幽明、境を異にする。死に別れること。弔辞などで用いられる。

 

有名無実 ゆうめいむじつ
名前は立派だが内容が伴っていないこと。使われていない法律や制度、存在しているものの活動はしていない組織などのことをいう。

 

優孟衣冠 ゆうもういかん
他人を模倣する者、また、演技をすること。姿は似ているが、実態が違うもののたとえ。

 

勇猛果敢 ゆうもうかかん
危険や困難を恐れずに、力強く思い切りのよい決断をして行動すること。頻出語。

 

勇猛無比 ゆうもうむひ
他に匹敵するものがいないほど、勇ましくて強いこと。たぐいまれな強さ。

 

勇猛精進 ゆうもうしょうじん
精力的に物事に取り組むこと。困難を克服し、一心に修行をすること。

 

優游涵泳 ゆうゆうかんえい
ゆったりとした心で、学問や芸術を深く味わうこと。(1級)

 

悠悠閑閑 ゆうゆうかんかん
のんびりとしていて落ち着いている様子。「悠悠」は「優優」、「閑閑」は「緩緩」とも書く。

 

悠悠閑適 ゆうゆうかんてき
ゆったりとして、心静かに楽しく過ごすこと。

 

悠悠自適 ゆうゆうじてき
世間のうんざりするようなことから離れて、思いのままのんびりと生活すること。「悠悠」は「優遊」または「優游」とも書く。頻出語。

 

優游恬淡 ゆうゆうてんたん
ゆったりとしてあっさりしていること。物事にこだわらないこと。

 

優游無事 ゆうゆうぶじ
暇があってのんびりしていること。

 

優游不断 ゆうゆうふだん
いつまでもはっきりとせず、決断力に欠けること。

 

優游不迫 ゆうゆうふはく
ゆったりとしてこせこせしないこと。

 

邑里蕭条 ゆうりしょうじょう
村里がさびれて寂しいbこと。

 

愉快活発 ゆかいかっぱつ
楽しく生き生きとして、心地のよいこと。気分がよく、元気のあること。

 

愉快適悦 ゆかいてきえつ
とても楽しくて、気分がよいこと。

 

遊戯三昧 ゆげざんまい
なにものにもとらわれることなく、仏の境地に遊ぶこと。または、嫌なことでも、やることそのものを楽しむこと。

 

油断大敵 ゆだんたいてき
気を緩めて注意を怠ると失敗の原因となり危険だという戒め。「油断」は気をゆるめること。油断は大失敗を招くから、どんなものより恐るべき敵として気をつけよ、という意。頻出語。

 

兪扁之術 ゆへんのじゅつ
昔の名医である兪跗と扁鵲との医術。転じて名医の治療。兪跗は伝説の黄帝の臣で外科(手術)に優れていたとされる。扁鵲は、古代中国、とくに漢以前の中国における、半ば伝説的な名医、「漢方医で脈診を論ずる者はすべて扁鵲の流れを汲む」とされる。
  
兪扁之門 ゆへんのもん
名医の門。昔の名医である兪跗と扁鵲の流れを汲むものの意。兪跗は伝説の黄帝の臣で外科(手術)に優れていたとされる。扁鵲は、古代中国、とくに漢以前の中国における、半ば伝説的な名医、「漢方医で脈診を論ずる者はすべて扁鵲の流れを汲む」とされる。

 

弓矢八幡 ゆみやはちまん
武神である八幡大菩薩。武士が誓いを立てるときにいう言葉。偽りのないことを誓う言葉。

 

踊躍歓喜 ゆやくかんぎ
仏教で、おどりあがって、大いに喜ぶこと。信仰を得た際の喜びの表現。

 

以湯沃雪 ゆをもってゆきにそそぐ
湯で雪をとかすことは、きわめて簡単なこと。物事が容易にできるたとえ。